【式辞】令和3年度 始業式

令和3年度 1学期始業式 校長式辞
新入生を迎え、全校生徒が揃って、1学期始業式を迎えることができることを うれしく思っています。
皆さんにとって、これから始まる1学期を、夢や希望にあふれる学校生活にするためには、どうしたらよいでしょうか。
私は、皆さん一人一人が、自分の意思や考えを持ち、主体的に行動する。これが大切だと思っています。
例えば、皆さんの身近な高校生活をどう改善していったら良いか。学校行事や校則など生徒会を中心に皆さんで考えてみる。勉強も主体性が大切です。明治時代の学制から始まる日本の教育も、先生から勉強を教えてもらう教師主導の学習でした。
これからは、一人一台のタブレットを使って、わからない人は何度も繰り返して学習し、わかる人はどんどん先に進んでいく。主体的な学びとなっていきます。
さて、昨年から生徒会の皆さんと、来年、入学してくる現在の中学3年生の制服について検討してきました。今日は、この後、来年入学してくる新入生の制服について、どの制服がいいか、皆さんで考え投票してもらいます。
丸岡高校は、戦前は高等女学校だったので、戦前から女子制服は、ほとんどかわっていません。皆さんが選んだ制服が、これからの30年、40年、50年先と続いていくかもしれません。責任重大です。
それだけに、来年入学する生徒の制服を、「自分たちは着ないから適当でいいや」ではなく、真剣に、自分自身のこととして考えてください。
これからの、みなさんの丸岡高校は、地域に支えられながら、自分自身の「やりたいこと」「なりたいこと」を見つけられるよう様々な学びがある学校です。
丸岡高校には、自分の個性を発揮できる場があります。自ら「やりたい」とアクションを起こせば、多くの先生方、地域の方々が協力してくれ、その人達とつながることができます。
自分がワクワクできる学校。
丸岡高校で、自分自身のやりたいこと、自分自身の魅力を発見してください。
このように、夢や希望にあふれた丸岡高校で、私が、高校生活で一番学んで欲しいこと。それは「感謝する気持ちをもつ」ことです。
昨年度、2,3年生の皆さんは、地域でのボランティア活動や地域行事の参加で、地域の皆さんに「感謝される」ことが多かったと思います。
さらに、一歩進んで、感謝されるだけではなく、感謝する気持ちを持って欲しいと思っています。
みなさんの中には、自分一人の力で生きてきたように思っている人がいるかもしれません。親であったり、おじいちゃんやおばあちゃんであったり、親戚の方々など、これら保護者の方々が苦労して皆さんを育ててくださったから今があります。
この中には、今はやりの歌手のアドさんの歌詞を借りれば、「うっせーわ」と保護者に反抗したり、せっかく作ってくれた弁当に文句を言ったり、中には、病気や事故で入院して、心配をかけた人もいるかもしれません。皆さんを高校にかよわせるために、保護者の方々は、今、この時間に一生懸命働いてくださっています。
今日、家に帰ったら、皆さんにお願いがある。
皆さんを育ててくれた親や、おじいちゃん、おばあちゃん、親戚の方々などの保護者の手を握ってみてください。
皆さんが、最後に保護者の手を握ったのは、いつですか。小学校高学年まではあっても、それからはかないかもしれませんね。
皆さんが生まれてきたときは、柔らかい手をしておられた保護者の方々の手。
今は、ゴツゴツとした手をしておられると思います。
それは、皆さんを育てるために、大変な苦労をされてこられたからです。それを忘れてはならない。
最後に、これから、みなさんは、保護者の方々だけではなく、クラスメート、先輩、丸岡高校の先生方、地域の方々、OBの方々など、多くの方々に助けられて、これからの高校生活を送ることになります。
「感謝する気持ちを持つ」「感謝を忘れない」
感謝の精神を培い、強い意志を持ち、責任を重んじ、主体的な大人となるための学びの場が、この丸岡高校なのです。
それでは皆さん。丸岡高校の生徒として、自信と誇りを持ち、一人ひとりの夢に向かって、自ら磨き、鍛え、新しい自分を創造していくことができるよう、皆さんの努力と活躍に期待して、始業式の挨拶といたします。
令和3年4月8日 校長 島田 芳秀